多民族系日本人交友協会(略称:多日友協)は、2004年に設立された「在日コリアンの日本国籍取得権確立協議会(略称:確立協)」の目標を継承するために発展改組して生まれた。

確立協は2001年に「与党政策責任者会議国籍等プロジェクトチーム」が公表した「特別永住者等の国籍取得の特例に関する法律案」(以下、「届出による国籍付与法案」という)を推進するために設立され、約10年間、学習会、啓発活動、政党や国会への働きかけ等を通して「届出による国籍付与法案」の実現に取り組んできた。しかし、結局は「届出による国籍付与法案」は国会に上程すらされずに、その後は陽の目を見ることなくお蔵入りとなった。それによって、確立協の活動も自然と停滞した。

2015年、確立協の運営会議を開催して活動の総括を行い、「届出による国籍付与法案」の実現だけに捕らわれるのではなく、多民族系日本人の交友を広めることの重要性、また、日本の多民族共生社会実現を目指すことの必要性が再確認された。具体的には、①国籍法の改正を求め、生地主義の一部導入や重国籍の導入を求める事業、②日本国籍取得を支援する事業、③多民族系日本人の交友を深める事業、④多民族系日本人の活躍の場を広げる事業、⑤多民族共生社会に寄与する事業などに取り組むことになった。

こうして、2015年2月に「多日友協」が誕生した。